ただ温かいものを食べても意味なし!? 「腸を温める」本当の食べ方で不調を改善

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2017.9.14 text by:Tonoel編集部

ただ温かいものを食べても意味なし!? 「腸を温める」本当の食べ方で不調を改善

ヨーグルトからサプリメント、デトックスまで、年々、腸への健康意識が高まっていますが、皆さんは“腸の冷え”が様々な不調を加速させているのを知っていますか? そこで今回は、4万人以上の腸内を検査してきた腸の第一人者、松生クリニック院長・松生恒夫先生に、腸を効果的に温める食事の秘訣を伺いました。

本当の“腸活”は、「温める」も必要だった!

自分の手でお腹を温めている様子

消化・吸収、免疫の役割を持つ小腸と、排泄と免疫の一部を担う大腸。この2つから成り立っている“腸”は、様々な免疫機能に影響を与えることから全身に関わる重要な臓器として、最近では“第二の脳”とも言われているほど。

そのため、昨今のメディアでは腸内環境を整える健康法や商品が頻繁に取り上げられていますが、松生先生曰く、本当の意味で腸を活性化させるためには“腸の冷え”を改善させることが欠かせないそう。

「日本人の腸にかかるストレスは年々増えてきているのですが、中でも特に深刻なのが、“冷え”によるストレスです。せっかく腸内環境を整えようとあれこれ試しても、腸が冷えているとあまり効果が出ない。様々な体の不調は、むしろこの腸の“冷え”からきているといっても過言ではないので、まずは腸を冷やさない、温めるケアが必須となります」(松生クリニック院長・松生恒夫先生)

腸が冷えるとこれらの不調が加速することに!

1:大腸の動きが悪化
→ 便秘、腹痛、下痢、お腹の張り、残便感など
2:免疫力の低下
→ 風邪、インフルエンザ、腸炎などの感染症、アレルギー症状など
3:排泄力の低下
→ 肌荒れ、体臭、口臭、不安、鬱など

それでは、そもそもなぜ、腸が冷えてしまうのでしょうか?

「エアコンによる室温と外の気温の急激な寒暖差(差が10度を超えると冷えやすい)や、運動不足、シャワーのみの生活習慣のほか、特に女性は体を冷やす服装やサラダばかり食べる極端なダイエットなどが影響しています。また、最近では糖質オフダイエットの人気もあって、食物繊維が含まれる炭水化物を抜きがちなことも、結果的に腸を冷やす原因の一つになっていますね」

「どれもよくある生活習慣なので、必然的に腸は冷えやすい状況になっています。生活習慣を見直しつつ、これからの“腸活”には<腸を温める>ケアもぜひプラスしていただきたいと思います」

「温かい物を食べる = 腸や体が温まる」は勘違い。腸や全身のポカポカが長く続く、食べ方のコツとは?

マグカップを持っているところ

普段から体を冷やさないようにと、温かい食べ物や飲み物を積極的に摂っている人も多いはず。ところが、ただの温かい物では、体への健康効果は充分ではない、と松生先生。

「温かい食べ物や飲み物は、一瞬は温まりますが、その保温効果は実はあまり長く続きません。そのため、体を芯から温めたい、腸内を改善したい、血行を良くしたいなどの効果は、期待するほど持てないのです」

「そこで温め効果を長くキープさせるためには、どうしたら良いか? を研究したところ、シナモンとショウガに優れた効果があることがわかりました。ただし、温かい食べ物や飲み物と一緒に摂ること、シナモンとショウガ両方一緒に摂ることがポイント。これは、漢方の桂枝加芍薬湯(けいしかしゃくやくとう)からアイデアを得たのですが、シナモンは血行を良く(保温効果は無し)、ショウガは上がった体温を下げにくくする(体温を上げる効果は無し)というお互いを補う効果があるためです」

生姜の写真

腸と体の温め効果が長く続くのは、【温かい食べ物(飲み物 )+ シナモン + ショウガ】!

シナモンの効果……血管を拡張し、血液の流れを良くする働きがある。世界最古のスパイスとも言われ、漢方では発汗、整腸作用があると言われている。

ショウガの効果……上昇した体温の低下を抑え、キープする働きがある。

「シナモンはスパイスコーナーで手に入るパウダーのもの、ショウガは生をすりおろしても、市販のチューブ入りを活用しても構いません。オススメの取り入れ方は、以下でご紹介する【シナモン・ジンジャーティー】のほか、カレー(レトルトでも可)にスパイスとして加えても美味しくいただけます。温かくて、シナモンとジンジャーが合う食べ物や飲み物であれば、何でもOKですので、ぜひ積極的に取り入れてみてください」

腸も体もポカポカが続く「シナモン・ジンジャーティー」レシピ

「シナモン・ジンジャーティー」の写真

■材料

  • お湯 500ml
  • シナモンパウダー 小さじ1
  • チューブ入りおろししょうが 1cm
  • オリゴ糖 小さじ2

■作り方

  • シナモンパウダーとおろししょうが、オリゴ糖を全てカップに入れる。
  • 1にお湯を注ぎ、混ぜれば完成。お好みでバニラエッセンスを数滴入れても美味しい。
    ※オリゴ糖は、腸内の善玉菌を増加させる効果があるので便秘対策にも最適。

実験結果でも体温が上昇する結果に!

実際に「シナモン・ジンジャーティー」で体が温まり、腸の状態が改善するのかを松生クリニックにて検証したところ、冷え性かつ便秘もしくは停滞腸の女性対象者14人中13人は、飲む前の体温を維持できるという結果に。

「さらに14人中8人の方は、飲む前に比べて上昇した体温を1時間後も維持することができました。また、2週間続けて毎日摂取していただいたところ、8人の方が冷えを改善し、9人の方はお腹の張りや排便の状態が良くなったと報告を受けました」

「他にも、腸に問題のない健康な30代、4名を対象に、シナモン・ジンジャーティーと白湯の飲み比べをしてもらい、体温の変化を検証してみました。全体の数ではどちらが効果的かをはっきりと比較はできませんが、被験者35歳の女性においては、白湯で一旦体温上昇はしたものの、1時間後には元の体温に戻ってしまう結果に。反対にシナモン・ジンジャーティーでは、上昇した体温を1時間後も維持できている結果となりました。これは、白湯では体が温まらない人もシナモン・ジンジャーティーであれば、体を温められる可能性が大きいと言えます(図1、図2参照)」

シナモン・ジンジャーティーを飲んだときの体温変化を表したグラフ

白湯を飲んだときの体温変化を表したグラフ

***ただ温かい物を食べたり、飲んだりしても、本当の意味で効果的に腸や体を温めることはできない、という驚きの事実。これからは、シナモン&ショウガを積極的に取り入れて、より効率的に<腸を温める>ケアを行なってみてくださいね。

『図解 体の不調が消える 腸を温める食べ方』松生恒夫 著/青春出版社

photo

定価:¥1,296(税込)

http://www.seishun.co.jp/book/18448/

お話を伺った人:松生恒夫 先生

松生クリニック院長。医学博士。現在までに4万件以上の大腸内視鏡検査を行ってきた第一人者。地中海式食生活、漢方療法、音楽療法なども診療に取り入れ、治療効果を上げている。『「腸ストレス」を取り去る習慣』(小社刊)他著書多数。9/15には、新著『老いない人は何を食べているか』(平凡社新書)も発売。

※掲載内容は記事公開時点のものです。
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