オーガニックを超えた!? 沖縄生まれのワイルドな手作り“生コスメ”に注目

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2017.9.15 text by:Kei Yoshida

オーガニックを超えた!? 沖縄生まれのワイルドな手作り“生コスメ”に注目

長年、トップメイクアップアーティストとして最先端で活躍されていた、守本理恵さん。2011年に移り住んだ沖縄で、太陽と海の恵みをたっぷりと受けた野草やハーブ、お水と出会い、コスメ作りをスタートさせました。沖縄の自然のパワーと守本さんの愛情がぎゅっと詰まった、美容通の間でも話題のコスメブランド<NATURE PLANTS SKIN CARE>の魅力に迫ります。

ハーブの町の人々が実践する、野生の植物療法がアイデアのきっかけに

ワイルドコスメについて語る、守本理恵さん

− Tonoel編集部(以下 T)
オーガニックや自然派にこだわる美容のプロの方にもファンの多い守本さんのコスメですが、最初は趣味で作っていらしたとか。本格的にコスメ作りをスタートしたきっかけを教えてください。

− 守本理恵さん(以下 守本)
まず、自分が化学物質過敏症だったので、一般的なUVクリームとかが使えなかったんですよ。それまではメイクアップという仕事柄、色々と試してオーガニックコスメを使っていましたが、沖縄に移住したら自分が使いたいブランドのものを扱っているお店が全然無くて。

夫(フォトグラファーの守本勝英さん)が仕事で東京に行く時に買ってきてもらったりしていたのですが、段々と、大自然に囲まれた沖縄の生活に慣れてくるにつれて、こちらで生息している身近なハーブで「あれ、使えるかも」というのが感覚で分かってきて、ちょっと自分で作ってみようかなと思ったのが始まりですね。

− T 
身近なフィトセラピーのような感覚でしょうか?

− 守本
そうなんです。特に私は沖縄の中でも田舎の方にある南城市という、ハーブの町とも呼ばれるところに住んでいるのですが、ここの人は何でも自分で手作りするのが普通で。無かったらあるもので代用しようという柔軟性がすごいんです。

子供が通っている保育園でも、絆創膏がなかったら血止草を貼って擦り傷を止血したりするのが普通で。子供達も「これは食べられる、これは毒がある」とか、野草の効能についてすごく良く知ってる。近所の方も「眠れない時はこのお花のお茶を飲んだら眠れるよ」とか、「咳にはこれを飲むといいよ」とか、植物の色んな効果を教えてくれて……。

そんな環境のおかげで、沖縄に来てから薬はほとんど使わずに野草などで対応してきて、本当に植物のパワーって凄い!と身に染みて体感できたんです。

徐々に「この感覚をコスメで活かせたら楽しそう」と思い、調べ始めたらもう、アレもコレもソレも全部何かに使える!っていう植物がいっぱいで、もう、楽しくなっちゃって(笑)

ちょうど、アフリカやインドで現地の人と一緒に暮らして、アーユルヴェーダや現地の美容法を見て学んできたという方が沖縄にいらして、その方にコスメ作りの基本を一通り教えてもらって始めました。

− T 
商品数も増え、ブランドの知名度も上がって、すべて手作りされるのも大変だと思いますが……。

− 守本 
もともと販売目的ではなく自分が使うためだったので、材料も作り方もこだわって贅沢に作っていました。私が使っているのを見て、いいと言ってくれた友人にプレゼントしていたら徐々に「買いたい」と言う声が増えていって。販売するにはどうしたらいいんだろう? と。

とりあえず販売許可を取って工場を探したのですが、工場を通すと「生物(なまもの)がダメ」とか「防腐剤を3種類以上入れなくてはいけない」とか、色々な決まりがあることが分かって。

ルールに従っていると、自分が作りたいものが作れなくなってしまう……。

そこで、保健所の業務課に相談したところ「工房の許可を取って、薬剤師さんが入っていれば手作りして販売することはできますよ」と教えてくれました。そのときちょうど友人に薬剤師さんがいて、私でよければって、快く協力してくれる事になったんです。すごいタイミングでしたね(笑)。

手作りだったら自分の会社の責任で、防腐剤を使わず、火も通さない「生コスメ」を作ることできる! ということで工房を借り、今のスタイルに落ち着きました。

沖縄ならではの“にがり”から世界各国のオイルまで。「NATURE PLANTS」だけの特別な調合

「NATURE PLANTS」のアロエとアメジストの化粧水

鮮やかで美しいピンクは、アロエの酵素の色。「どんなアロエでもいいわけじゃない。自然発酵の土で育った、粘りが強く活きの良い朝採りアロエだからこそ出る色なんです」(守本さん) 

− T
こちらは、保湿成分のヒアルロン酸がたっぷりという人気の「アロエとアメジストの化粧水」ですが、すごくきれいなピンクですね。

− 守本  
きれいでしょう。これは、アロエの酵素の色なんです。新鮮な、生きている酵素を肌に届けたくて。通常、酵素に元気がなくなってくると段々ピンクが薄くなってくるのですが、このアロエはとてもパワフルなので冷蔵庫に保存しておけば大丈夫。

それから酵素が働くにはミネラルが必要なんですが、この化粧水で使用しているのは、酵素に一番良いと言われている海の「にがり」。海のミネラルが80種類くらい入っていて、保湿成分を生成する栄養素もいっぱい。にがりを入れると酵素が長く元気でいられるので、これが防腐剤の代わりになるんです。

− T
にがり、といえば、まさに美しい海に囲まれた沖縄ならでは! ですね。

− 守本 
そう! なので、お水にもかなりこだわっています。もともとは「与那国海塩」というお塩の会社の社長さんが、塩の製造過程で出来る“海水蒸留水”というものを個人的に健康のために飲んでいらしたお水があって、ある時試しに飲ませていただいたらすごく純粋なミネラルの味がして。

太古の昔からの自然体に近い水とも言われていて、とても栄養が豊富だそう。肌につけたときに、細胞自体が元気になる感じがして、これはもう絶対、化粧水のベースとして使いたい!と(笑)。販売していないお水を特別に卸していただいているので、うちの化粧水だけに使用されているのものなんですよ。

NATURE PLANTSのコスメたち

左から「麻炭とクチャ SOAP」¥1,050(税別)、「アロエとアメジストの化粧水」50ml ¥2,800(税別)、「フェイスクリーム リッチ」50ml ¥3,680(すべてNATURE PLANTS)

NATURE PLANTSの化粧品

左から「珊瑚のナチュラルUVクリーム」50ml ¥3,680(税別)、「100%PUREKARITEシアバター」30ml ¥2,480(税別)、「楽園からの贈り物 バスソルトBLUE」¥1,840(税別)、「リップバームスティック」¥1,640(税別)(すべてNATURE PLANTS)

− T
また、特にUVクリームは、普通の日焼け止めと使い心地が全く違う、と評判ですね。

− 守本  
通常、自然派の日焼け止めでは、よく酸化チタンが使われるのですが、塗ると白くなりやすいのが難点。それから酸化チタンは、鉱物(ミネラル)なのでナチュラルとも言えるのですが、実は、紫外線や空気に当たると酸化しやすいんですね。

すると、汗をかいたときに痒くなってしまい、トラブルになることも。そこで、酸化チタンに代わるものを探し始めたところ、珊瑚パウダーに、トラブルも無く同じような効果があるということが分かって。さらに真珠パウダーをブレンドして、これだ! と思ったんです。

− T 
珊瑚とパール! イメージ的にも女性としては気持ちが上がりますね!

− 守本 
そうでしょう? 珊瑚ってマイナスイオンを発していて雑菌も繁殖しにくいですし、山や川でマイナスイオンを浴びたときのように、生命を元気にしてくれる効果があるのも嬉しいですよね。

− T 
実際肌に塗ってみると、日焼け止めというより、柔らかいクリームのような感触も心地いいです。

− 守本
なるべく肌に負担をかけずに紫外線をカットする方法を色々調査していたときに、昔、日焼け止めがない時代は、どうケアしていたのか調べたんですよ。すると、世界各国では、紫外線カット効果のあるオイルが使われていたことがわかったんです。

例えば、アジアでは“椿油”、ポリネシアでは“ココナッツオイル”、南米では“ホホバオイル”、アフリカでは“シアバター”というように。

この古くから伝承されてきた知恵をふんだんに取り入れてみよう! と思い、4種のオイル全てを贅沢に投入し、大豆のレシチンで乳化させて作ったのが、「珊瑚のナチュラルUVクリーム」なんです。

− T
世界各国で使われてきたUVオイルを結集させた、なんて本当に贅沢!

本能で生きる“ワイルド育ち”だから、実感度もパワフル!と大評判

笑顔で話す「NATURE PLANTS」の守本さん

− T
「NATURE PLANTS」では、オーガニックより“ワイルド”にこだわっているのもユニークな点ですよね。

− 守本 
なぜ“ワイルド(野生)”に注目したかというと、オーガニックで育てていた植物が台風でダメになってしまった時に、なぜか野生の植物だけはピンピンしていたんですよ。本当にほったらかされて自分の力で育っている植物は、人の手が入ったオーガニックより、やはり生きる力が強い! と衝撃を受けた時があって。

それからは、なるべく自生のものを積極的に取り入れていきたい、と思い始めました。海のミネラルのにがり、海水蒸留水、生きたアロエのヒアルロン酸。ほかにも石鹸で言ったらクチャという泥ですね。ミネラルのほかに重金属汚れの吸着力もありますし。あとは植物の種の中のオイル! ものによっては40年くらい経たないと実がならないものもあるのですが、そういう長い年月の情報を蓄えた種のオイルって、やっぱりすごいものが入ってると思うんです。

− T
野生の底力、でしょうか。感じてみたいです(笑)。実際に使用された方からは、どんな反響がありますか?

− 守本 
使われた方は皆さんその力強さに、びっくりした! という方も多いですね。まず香りもそうですが、使った翌日から肌が違って驚いたとか。

例えば、義母は60代後半ですが「クマが薄くなって透明感が出てきた!」って(笑)。あとは、エッセンシャルオイルでさえ使えない敏感肌の方が、「やっと安心して使えるコスメにたどり着いた!」と喜んでくださったり。

実際植物のパワーが本当に強いのと、使っているオイルも高品質で高価なものですから。それでも、お値段は沖縄価格。会社としてはコストも採算が合わないんですが、儲けはもう二の次(笑)。

自分が使って本当に良い!って感じたものを、同じようにお肌に悩んでいる方に使っていただけることが、すごく嬉しいんですよね。

− T
今は石鹸、ローション、クリーム、UVクリームと、ベーシックなラインアップですが、今後アイテムを増やしていく予定はありますか?

− 守本 
集中ケア用のクリームや、UVクリームの後に使用するフィニッシングパウダーなども、アイデアを練っているところです。「こういうのを作ってほしい」というリクエストも結構いただくので、作りたいものは本当にたくさん。“より素肌を綺麗にする”というケアに専念していけたらな、と思います。

生コスメですし、一度にたくさん作れないのでデパートにも卸せないのですが、できるだけ気持ちの良い環境で安全で、お母さんが真心こめて作ったお料理、という気持ちで作っています。お惣菜コスメって呼んでるんですよ(笑)。

***ツヤツヤのお肌が眩しい守本さん。お話しを伺っていると、本当に心の底からコスメ作りを楽しんでいるのがダイレクトに伝わってきました。安心して使ってもらえるスキンケアコスメを届けたい。その「人のため」という想いが、豊かな沖縄の自然と守本さんを深く繋げているのではないかと思いました。

photo / Masaya Tanaka

NAURE PLANTS SKIN CARE

取り扱い店舗:nanadecor Harajuku Flag Store
東京都渋谷区神宮前4-22-11
TEL:03-6434-0965
※その他の取り扱い店舗はHPに掲載。

http://natureplantsskincare.com/

お話を伺った人:守本理恵

NATURE PLANTS SKIN CARE 代表、メイクアップアーティスト。東京マックス美容専門学校卒業後、渡仏。パリのクリスチャンショボーメイクアップ学院にてメイクを学ぶ。卒業後帰国し、メイクアップアーティストのYUKI女史に師事。その後NYにわたり、数々のメイクアップアーティストのアシスタントを経て独立。数え切れないほどのファッション誌、コレクション、広告、海外セレブリティなどのメイクアップを手がける。2011年より拠点を沖縄に移し、東京と行き来しながらメイクアップアーティストとして活動。コスメの製造や不定期で〈ベジスキンケア〉講座も開催している。

※掲載内容は記事公開時点のものです。
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