苦手な人へのマイナス感情を減らしたいときのマインドフルネス瞑想のやり方

整える

2017.11.21 text by:富永明子

苦手な人へのマイナス感情を減らしたいときのマインドフルネス瞑想のやり方

誰にでも、どうしても「好きになれない人」はいるものです。他人に対するマイナスの感情が消えないときも、マインドフルネス瞑想が役に立ちます。ここでは、アメリカで18年にわたって精神科医を務め、マインドフルネスによって「脳が休まる」ことを伝えてきた久賀谷亮氏による書籍『世界のエリートがやっている最高の休息法』(ダイヤモンド社)を参考に、「メッタ」という手法を解説します。

なぜ私たちは、嫌いな人のことを考え続けてしまうのか

怒っているような表情を浮かべる女性の写真

「あの人の物言いが嫌い」「いつも自慢されてムカつく」「あれを持っていて妬ましい」など、他人に対してマイナスの感情を抱いてしまうことはあるものです。コミュニケーション方法を工夫してみたり、周囲に相談してみたり、相手を理解するように心がけたりしても、そう簡単に「やっぱり好き」にはなれない。そんな経験はありませんか?

こうした人間関係の問題は、大きなストレスになります。私たちは過去に起きた出来事と、未来に起こりそうな出来事について考えがちです。嫌いな相手について考えたくもないのに、つい「なぜあんなことを言われたのか」「今度会ったとき、どうしよう」と考え続けてしまいます。そのうちに「嫌いな人に気を取られている自分」が嫌になり、ストレスも増していきます。

ネガティブな感情にとらわれたときの瞑想方法「メッタ」とは?

そんなときに役立つのが、マインドフルネス瞑想です。瞑想の習慣を持ち「今この瞬間を生きている私」に意識を向けることで、心の内側にある感情や感覚をつかめるようになります。それはつまり「本来の自分」という軸を取り戻すこと。人に振り回されにくくなり、心が穏やかになるのです。

書籍『世界のエリートがやっている最高の休息法』(久賀谷亮/ダイヤモンド社)によると、他人に対するネガティブな感情にとらわれたときは「メッタ」という方法を取るとよいとのこと。メッタとは「慈愛、つまり人に対する愛情と慈しみを内面に育てる方法」で、簡単に言うと「ポジティブな感情を自分の中に育てる技術」だそうです。

「メッタ」を行うときの3つのステップ

同書によると、メッタは以下3つのステップで行います。

【引用】
1:通常のマインドフルネス呼吸法を10分続ける
2:自分が慈しみたい人を心にイメージし、それによって起こる身体の感覚や感情の変化に注意を向ける
3:その人に向けて次のようなフレーズを心の中で唱える
・あなたがさまざまな危険から安全でありますように
・あなたが幸せで心安らかでありますように
・あなたが健康でありますように
『世界のエリートがやっている最高の休息法』(久賀谷亮/ダイヤモンド社)より

嫌いな人を思い浮かべたとき、心身に起きる変化とは?

頭を抱える女性の写真

1で行う「通常のマインドフルネス呼吸法」とは、姿勢を正して椅子に座って目を閉じ、自分の身体の感覚と自然な呼吸に意識を向けること。雑念が浮かんでも深追いせず、呼吸に注意を戻すうちに「今ここにある私」を感じ取れるようになり、穏やかな心を取り戻すことができます。

そのあと、ストレスの原因となっている人を思い浮かべ、身体と心の変化を見ます。嫌いな人の表情や声を思い出したとき、胃がきゅっと痛くなったり、鼓動が速くなったり、汗ばんだり、不安になったり、イライラしたり……さまざまな反応があるはずです。

そのうえで、あえてその人に対して優しい言葉をかけてみます。最初は「なんであんな人に!」と腹立たしく感じるかもしれませんが、これはトレーニングなので焦らなくても大丈夫。積み重ねるうち、少しずつ身体と心のありようが変わってくるはずです。

メッタを実践することで気づいた、メッタの効果

マインドフルネス瞑想をしている様子

この記事を書きながら、ライターである私自身もこの手法を試してみました。瞑想を行ったあと、対象となる人を思い浮かべただけで、鼓動が速くなるのを感じました。そわそわと落ち着かない気分になり、手に冷や汗をかき始めました。

でも、静かに「あなたが幸せであればいい」と願い続けていくと、少しずつ心が落ち着いてきました。100%心から相手の幸せを願ったというより、この心地よさは「人に優しくあることができた自分」に対してのものだったように思います。

この手法は、自分に優しくする行為なのかもしれません。人に優しくあることで、自分にも優しくなれる。自分のことを信じられるから、どんな人がいても別にいいじゃないかと思えてきます。人間関係のストレスを感じたとき、一度試してみてはいかがでしょうか?

※掲載内容は記事公開時点のものです。
最新情報は、各企業・店舗等へお問い合わせください。
内容について運営スタッフに連絡

SHARE !

関連記事

関連キーワード