つらいと感じたら…人間関係だってお休みも必要!!

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2017.11.23 text by:Tonoel編集部

つらいと感じたら…人間関係だってお休みも必要!!

ネットやSNSの発達で、今や世界のどこにいても、24時間あらゆる人と繋がることが可能になりました。その一方で常に誰かと繋がっていることがストレスになっている人も多いようです。人間関係に疲弊したときに、どうしたらいいのか? 『休む技術』など多数の著書を持つ、精神科医で早稲田大学准教授・西多昌規先生にお話を伺いました。

即レスしなくては! 既読スルーが気になる…それってもしかしてネット依存?

早稲田大学准教授・西多昌規先生の写真

SNSなどで他人とすぐに連絡が取れるようになって、すっかり便利な世の中になりました。その一方で、常にメールやSNSの返事に追われている、SNSで送ったメッセージが既読のままスルーされているのが不安、アップした写真に「いいね!」がつかないと落ち込むなど、便利さとは裏腹に悩みや不安が増えているという話を聞きます。こうした不安を感じている人は「ネット依存」の可能性があると西多先生は言います。

「人間の欲にはいくつか種類があります。“食欲”や“睡眠欲”などは基本的な最低限の欲。反対に一番上にある欲求は“自己実現欲”。その次に位置しているのが“承認欲求”です。ネット依存の人は、この承認欲求が強い可能性があります」(西多先生)。自己実現をしたいけれど、自分が何をしたいのか、どう生きていきたいのかがわからない。だから、とりあえず他人から褒められたり、認められたりすることで満足したいという気持ちの表れなのだそう。

SNSを使うときのマイルールを決める

ベンチの上に置かれたスマートフォンの写真

ただ、常に他人から承認されることを気にしていると、過剰に無理をするようになり疲弊するだけでなく、他人の視点からでしか自分の評価ができないため、自己評価が低くなってしまう危険性も。このように、「即レス」や「いいね!」を相手に求める人は「メールはすぐに返事をすべき」「いいね! をするべき」といった「すべき」という過剰な思い込みがあることが多いと西多先生は言います。

でも、それはあくまでも自分自身の「すべき」であって、相手もそう思っているとは限りません。あなたの送ったメッセージに対して、相手は単に「あとで返事をすればいいや」と思っているだけかもしれません。

そんな風に相手に期待したり、相手の評価に過剰に反応したりしてしまう時に有効なのが、しばらくSNSをお休みしてみることだと西多先生。決して「やめる」のではなく「お休み」です。たとえば「最近忙しいので、しばらくSNSは見るだけにします」と宣言し、自分から発信をしたり、「いいね!」を押したりはしないと一定のルールを決める。

このように他者との関わりは残しつつ濃度を薄くしてみるだけで過剰な「すべき」から解放されると言います。

リアルな人間関係の疲れに効くのは個人の時間

ストレッチをする女性の写真

ネット上の関係だけでなく、職場や友人関係、ママ友など、リアルに対面する身近な人との付き合いでも気を遣いすぎて疲れてしまう人も少なくないようです。

「人間の性格の要素に協調性というのがありますが、これは高ければいいというものでもありません。協調性が高い人ほど、周囲に合わせようとして疲れてしまう傾向にあります」(西多先生)。

こういう人に大切なのは、ひとりになる時間を取ったり、普段とは別の人間関係に身を置いてみることなのだそう。例えば、ジョギングなどは誰にも邪魔されずに、ひとりで考えごとをするのに最適です。また、ヨガやスポーツジムなど、他人と最低限の関わりは持つけれど、集団行動ではなく、あくまでも個人志向で行動できる習い事を始めるのもおすすめ。

親しい人に気遣いをして絆を深めるのは悪いことではありません。でも、それが過剰になると人間関係がいびつになる可能性もあります。そんな人付き合いに疲れたと感じたら、あえて濃密な人間関係はお休みして、ひとりの時間を楽しんだり、適度な距離感を保てる別の世界との関わりを持ってみたりしてみましょう。1週間に1時間でもいいので、日常と切り離した自分の時間を持つことで、気分をリフレッシュしてみましょう。

『休む技術』西多昌規 著/大和書房

『休む技術』西多昌規 著の表紙

定価:650円(税別)

http://www.daiwashobo.co.jp/book/b297695.html

お話を伺った人:西多昌規先生

精神科医・医学博士。早稲田大学スポーツ科学学術院・准教授。1970年石川県生まれ、東京医科歯科大学卒業。自治医科大学講師、ハーバード大学、スタンフォード大学の客員研究員などを経て、現職。専門は睡眠、身体運動とメンタルヘルス。主な著書、『休む技術』(大和書房)、『「昨日の疲れ」が抜けなくなったら読む本』(大和書房)、『「テンパらない」技術』(PHP研究所)など多数。

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