【1年を健康に過ごす秘訣】アーユルヴェーダの冬の養生法

整える

2018.12.18 text by:Sahoko

【1年を健康に過ごす秘訣】アーユルヴェーダの冬の養生法

今年は暖冬!と言われていますが、最近になってぐっと冷え込みが厳しくなる日も多くなってきましたね。街中ではマスクをした人や、電車の中で咳が止まらなくなっている人も多く見かけるようになってきました。日頃、アーユルヴェーダ講師として活動する筆者も、同僚から「肌がカサカサするんですけど、どうしたらいいですか?」とか、「最近喉が渇いて空咳が出るんですけど、何かいいケア法はありませんか?」と、乾燥や冷えに関する不調の相談を多く受ける時期になってきました。そこで、今回はアーユルヴェーダの冬の養生法についてご紹介します。

人間も自然の一部 ~自然との調和が健康の秘訣~

夏には太陽のじりじりと照りつける暑さや喉の渇きを感じたり、秋の終わりから冬にかけて空気の乾燥や冷えが体調に影響したり、人によっては天気が崩れる前の低気圧予報機のように頭痛が発生するという人もいますよね。そう、私たちは常に自然の影響を受けながら生活をしているのです。

アーユルヴェーダでは人体は“小宇宙”だと言われ、私たち人間も自然の一部であり、自然や環境、季節、時間、年齢などさまざまな要因から私たちの体調も変化していると言われます。そこで大切になるのが、私たちの生理機能を司っているアーユルヴェーダの3つの生命エネルギー“トリドーシャ”のバランスを整えることです。

寒さと冷えの冬は風のエネルギー“ヴァータ”の季節

トリドーシャの1つに、“ヴァータ”というエネルギーがあります。ヴァータとは風のエネルギーと呼ばれ、すべての動きに関わる機能を司っています。私たちの体への作用としては、体を動かすことや、呼吸、神経伝達、血液循環を促すことなどです。この風のエネルギーは、冷やすという性質や乾燥、軽さ、動きという性質があります。この性質が私たちの体へ現れると、冷え症、全身のさまざまなところが乾燥する、便秘、疲れやすい、気分が不安定という症状となるのです。

冬の空気は冷たくて乾燥していますよね。これは季節の中にヴァータの作用が強く出ているということなのです。それにより、肌のかさつきや喉の乾燥、冷えから風邪やインフルエンザの流行へとつながっていくのです。

増えすぎたヴァータには潤いを与えよう

「類は友を呼ぶ」と言いますよね。ドーシャにも同じ法則があります。つまり、同じ性質を与えるとその性質が増え、反対の性質を与えると減ります。

寒さを感じるときに、薄着をしたり、冷たい飲み物や食べ物をとると余計に体が冷えたりと、腹痛や風邪の原因になりますね。そのため、私たちは冷えを感じると、温かくしようと暖かいコートを着たり、ブーツを履いたり、温かいものを食べる。すると寒さが軽減して心地よさを感じる。これは私たちが普段の生活の中で自然と行っている調整法なのです。

なので、季節の中にヴァータが増えているときには、ヴァータが持つ冷性、軽性、乾燥性、動性の反対の質を取り入れることがポイント!油分と水分を含んだ温かい食事、湯船にゆったりと浸かって体を温め、心身ともにリラックスする、全身に潤いを与えるオイルケアなどがオススメです。

冬のダイエットは禁物!?冬はエネルギーを補給するタイミング

日本では、「食欲の秋」というフレーズがあるように、秋になると夏の暑さで失われていた食欲が戻ってきて、食事を美味しく楽しめるようになりますよね。そこから、体重の増加が気になりだして「ダイエットが必要!!」と感じる人もいるかもしれません。ところが、アーユルヴェーダでは冬のダイエットはオススメしません。なぜなら、「食欲の秋」というように、秋から冬にかけて私たちの食欲が回復するだけではなく、消化の火“アグニ”も活発になる時期です。特に冬は、1年の中でも最もアグニが強く働き、食べ物の消化もスムーズに行われるため、体の組織の構成や体力をつけていくには絶好のタイミングなのです。

逆にアグニの強さに見合った食事をしないと、アグニは私たち自身の体を燃やし、体力や免疫力低下を招いてしまいます。冬に強くなったアグニによってしっかりと体を強化しておくことで、晩春から夏にかけて弱まる消化力と体力を補っているのです。冬に体が少しふっくらすることは、温かくなり、暑さが増してくるとまた自然とスリムダウンしていくので、自然の流れの中で必要なことなのです。

冬の食事は、季節の野菜を中心に摂りましょう。冬は里芋やサツマイモ、カボチャ、ゴボウやレンコンなど粘りや重たさのある根菜類がたくさん出てきますよね。アーユルヴェーダでは、「重性」といって消化には時間がかかる食べ物の部類になりますが、アグニが強い時期にはきちんと消化できるので積極的に食べたいものです。また、サツマイモやカボチャ、お米、乳製品などの「甘味」はヴァータを鎮静化する味ですので、こちらもオススメです。

食事だけではなくしっかり運動をして体力づくりを

冬はしっかりとした食事だけではなく、運動をするのにも適した季節です。アーユルヴェーダでは健康のために毎日適度な運動をすることを勧めています。適度な運動の目安は、「体力の半分程度」といわれています。

・鼻の頭や額にうっすらと汗をかく
・心拍数が心地よく上がる
・喉が渇く

という視点から、ご自身にとっての適度な運動量を見つけてください。ところが、この運動量も季節によって変化しますよね。体が冷えている冬や初春は、汗をかき始めるまでにも時間がかかります。つまり、運動も少し強めのものや、いつもより長く行っても大丈夫ということです。

また、特に年末年始はクリスマスや忘年会、新年会、お正月などイベントが続き、ごちそうを食べる機会も増えますね。適度な運動は、アグニの働きをサポートし、摂取しすぎてしまったカロリーの消費にもピッタリ。

栄養たっぷりの食事と適度な運動、オイルトリートメントでヴァータを整えて体力作りし、新しい年が健康に過ごせるように準備を整えましょう。

ライタープロフィール:Sahoko

ヨガスクールFIRSTSHIP講師。社会福祉士。福祉マネジメント修士。アーユルヴェーダの講師も。全米ヨガアライアンスE-RYT500。福祉領域の知識と経験をヨガの学びと融合、真のヨガを伝え、その恩恵を一人でも多くに得てほしいと考えている。ヨガとアーユルヴェーダは超高齢社会の日本を変えるというのが信念。

ライターSahokoの他の記事はこちらから。

Sahoko(ライター用)

※掲載内容は記事公開時点のものです。
最新情報は、各企業・店舗等へお問い合わせください。
内容について運営スタッフに連絡

SHARE !

ヨガインストラクター資格取得 Firstship

関連記事