アーユルヴェーダに学ぶ春の眠気解消法

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2019.2.19 text by:Sahoko

アーユルヴェーダに学ぶ春の眠気解消法

「春眠暁を覚えず」というフレーズにあるように、春に眠くなるのは仕方ない!と思っている人も多いのではないでしょうか。でも、本当にそうなのでしょうか?“ 生命科学 ”と呼ばれるアーユルヴェーダでは、「症状が出ているものには原因がある」と考えます。つまり眠くなるということにも理由があるわけです。さて、その理由とは一体なんでしょうか?アーユルヴェーダにおける、春の眠気解消法についてご紹介します。

なぜ春になると眠くなるの?

特に日照時間の長さとして現れますが、季節によって自然の流れは変化していくもの。季節の移ろいは、私たちの体内リズムにも影響を与えています。春になると眠気を感じる原因は、次の4つが挙げられます。

1睡眠時間の変化

冬は日照時間が短く、夜の時間が長くなるため自然と私たちの睡眠時間も長くなります。春になり、日照時間が短くなると夜明けが早くなり、私たちの睡眠時間は徐々に短くなっていきます。もともと睡眠不足になりやすい人は、更に睡眠時間が短縮され、眠気を感じやすくなるのです。

2メラトニンの分泌変化

私たちの体内時計に働きかけ、自然な眠りへ誘導する睡眠ホルモンと呼ばれる“メラトニン”の分泌は、光によって調整されています。メラトニンは、朝日を浴びることで体内時計からの指令により分泌が抑えられます。そして体は活動モードになり、14~16時間経過すると、体内時計は再びメラトニンの分泌を開始し、私たちは眠りモードに入ります。

つまり、日照時間が変化する冬と春ではメラトニンの分泌量にも変化が起きます。体内にメラトニンを蓄えたまま冬の体内時計の状態で春を迎えてしまうと、昼間も眠気に襲われるということが生じるのです。

3自律神経の乱れ

春は、暖かいぽかぽか陽気になったかと思ったら、雪が降るほどの寒さになったりと気温も気候も不安定。これが、私たちの自律神経の乱れをつくる原因となります。寒い冬の時期は、交感神経が優位になっていますが、暖かい春になるとリラックスモードの副交感神経が優位になってきます。不安定な気候が自律神経のバランスを崩すことで、眠気も起きやすくなるのですね。

4消化力の低下

アーユルヴェーダでは、健康に過ごすためには”消化の火(アグニ)”と呼ばれる消化力がしっかり働いていることが大切だといいます。

この消化力は冬が最も強くなると言われており、クリスマスや年末年始のご馳走や、味付けがこってりしたものを多少食べ過ぎたとしてもきちんと消化してくれるのです。
逆に春から夏にかけては低下していきます。太陽の日照時間が長くなり、さらに太陽の熱により私たちの体力と消化力が低下するためです。

春は冬のような寒さに戻ることも多く、冬の食事を続けてしまいがち。ですが、消化力が落ちた体で冬の食事を続けていると、消化に時間がかかります。そのため、脳にまでエネルギーが届かなくなり、眠気を誘うのです。

春の眠気解消法

日照時間や不安定な天候、消化力の低下などが原因で起きる春の眠気。日中をエネルギッシュに過ごすためにも、この時期にピッタリの眠気解消法をご紹介します。

朝日を浴びて体内時計のリセット

私たちの体は睡眠中も光を感じています。寝室は遮光カーテンではなく、光が入るものにしてみましょう。自然光の刺激を受けて目覚めのホルモン“セロトニン”の分泌が開始されます。起きたらまずカーテンを開けて朝日を浴びることも大切です。また、逆に光刺激によってメラトニン分泌抑制がかかるため、寝る数時間前から間接照明などに切り替え、光刺激を低減させることで眠りを誘導しましょう。寝るときには真っ暗にすることがオススメです。

運動や刺激を与えて自律神経のバランスを整える

春の朝は、まだまだ肌寒く、布団から出るのが億劫になってついつい二度寝をしてしまいがち。アーユルヴェーダでは、日の出前の時間はヴァータという動きのエネルギーの働きにより、体も軽く目覚めやすいといいます。眠くなりやすい春こそ早起きを!
冷えや浮腫みを感じやすい春の朝には、少し汗ばむくらいの運動をして体を目覚めさせましょう。ヨガの太陽礼拝の練習もいいですね。

早起きするのが得意じゃない、寝起きの悪さが気になるという方は、起きてすぐにできる“呼吸法”で体を目覚めさせてはいかがでしょうか?「寝起きで実践!“目覚めの胸式呼吸法”で一日を燃焼モードに」でご紹介している胸式呼吸は、心身のスリープ状態をリセットするだけでなく、体の燃焼モードをスタートさせることができますよ。

食事は温かく消化に良いものを

消化力が下がってしまう春の食事は、温かく消化がスムーズに行われる軽めのものを心がけましょう。冷たい食べ物は消化力を更に下げてしまうため、温かいメニューを積極的にチョイスしてください。消化力を刺激するスパイス、生姜や黒胡椒、山椒などを上手に活用することもオススメです。

消化に時間がかかる動物性たんぱく質や炭水化物の摂り過ぎに注意して、旬の野菜や春の山菜をたっぷりといただきましょう。

また、食後の軽い散歩は消化を促し、眠気予防に役立ちます。食べた後に眠くなるという人の多くは、食べ過ぎか自分の消化力に見合わない時間がかかるものを食べている可能性が高いです。その時の自分の消化力に合った食材のものを、次の食事の時間までにお腹がすく量をいただくように食事を見直してみましょう。

食後、睡魔に襲われたけれどどうしてもデスクから離れられない…!というピンチの時は、「一瞬で眠気を覚まし、仕事のモチベーションを上げる呼吸法」でご紹介している「カパラバティ」という呼吸法を実践してみてはいかがでしょう。

きっとあなたの頑固な眠気を吹き飛ばし、集中力を取り戻してくれるはずです。

春は何となく眠たい…と思っていたものにも実はきちんと理由があります。季節の移り変わりに合った解消法を実践して、毎日をアクティブ過ごしていきましょう。

ライタープロフィール:Sahoko

ヨガライター。福祉領域の知識と経験をヨガの学びと融合、真のヨガを伝え、その恩恵を一人でも多くに得てほしいと考えている。ヨガとアーユルヴェーダは超高齢社会の日本を変えるというのが信念。

社会福祉士、福祉マネジメント修士、アーユルヴェーダ講師。全米ヨガアライアンスE-RYT500。ヨガスクールFIRSTSHIP講師。

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ヨガインストラクター資格取得 Firstship

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